昔の常識が通用しない! 「板金屋」も「ユーザー」も泣くぶつけると「超高額」な最新車の技術3つ (1/2ページ)

何層にも塗り重ねられているため調色が難しくなっている

 理由はどうであれ、どんなに気をつけていても、走行する以上クルマのボディはキズが付いたり、凹んでしまうもの。屋外を走っている以上、致し方ないのだが、場合によっては放置できず、補修することになる。もちろん、ぶつける場所によって費用や手間は異なってくるわけで、じつは最近、昔からの常識が通用しない事態になっている例も出てきた。今回は、板金・塗装のプロに聞いた、ぶつけると予想外の出費になる例を3つに絞って紹介しよう。

1)変わったボディカラー

 ご存じの方もいると思うが、補修用塗料の色はメーカーの指定に基づいて、調色して作る。缶スプレーのように、出来合いのものがあるわけではない。では、メーカーの指示をキチンと守って調色すれば、完璧かというとそんなことはなく、ほとんどの場合は修理した部分ともとのボディカラーが合わない。理由は紫外線によって変色していたり、工場で塗られた時点で違っていることもあるからだ。

 いずれにしてもそこは職人のカンとノウハウで合わせていくのだが、最近の凝った色はメチャクチャ作りにくいとのこと。さらに最近の塗装は品質向上のため、何層にも塗り重ねられているし、マツダのソウルレッドのように、クリアにも色が入っていたりと、塗り方でも色が変わってきてしまう。

 もちろん調色や塗装に手間がかかると、それだけ料金に跳ね返ってくる。プロのなかには「お金で済めばいいけど、何度やっても完璧にはならないこともあるから、最近のクルマは頭が痛い」とのこと。それでも、熟練のプロは目の錯覚などの利用して、違和感のないように仕上げるから凄い。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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