規定の数値まで使い込むと危険な場合も!
3)タイヤの溝
タイヤでもうひとつ悩ましいのが溝の残量。ご存じのようにタイヤの溝のなかには一段高くなっているところがあって、ここが表面とツライチになったら寿命となり、車検にも通らない。具体的にはこのスリップサインがちょうど露出する状態で溝の残量1.6mmとなるのだが、実際に見てみると溝は少しだけ残っていて、ツルツルに近い状態。新品の溝は8mmぐらいとされているので、数値的にも相当減っていて、実用性や経済性重視ならいいかもしれないが、クルマ好きにはどうも心臓に悪い感じだ。
ウエットのブレーキなど、さまざまなテストを行うと半分の4mmぐらいから性能の劣化が顕著に現れてくることが多い。さらに残量3mmだと、かなり性能が落ちてきていることが実感できるほどで、安全にこだわるならこのあたりで交換やローテーションをしたほうがいい。
4mmだと半分も残っているじゃないか、と思うが、5分山と言い換えただけで、かなり減っている気はするので、表現の問題もあるだろう。
4)ブレーキパッド
ドンドンと減るものではないので、ホイールを外してマメに点検する必要はない。だが、アルミホイールの形状によっては、スポークのすき間から見えるので、気が付いたら見ておくようにしたい。残量の規定はなんと1mmで、一応そこまで使えるとされている。ただし、実際見ると、ホントに首の皮一枚といったところで、精神的にもよろしくない。
またブレーキパッドには国産車の場合、減るとローターに当たってキーキーと音がする金属のプレートが組み込まれていて、これが鳴るのがだいたい残量2mmとされている。これが鳴れば交換すればいいのだが、社外品に交換していると、この金属プレートが装着されていないこともあるし、そもそも2mmというのも非常に少ない。実際はパッドのベース板とローターのすき間を見て、パッド部分がすぐに見えないようなら交換したほうがいい。この状態で残量としては3mmぐらいとなる。
5)エアクリーナー
ボックスを外すのは簡単で、点検もすぐにできるし、燃費や走りにも影響するだけに、定期的に点検したいパーツだ。ただ、汚れは徐々に進行することから、見極めが難しいのも事実。真っ黒なのはさすがにダメだが、問題はうっすらと汚れている場合だ。
メーカーの指定で交換すればいいとはいえ、使用環境で相当汚れ方に差が出るのは事実。実際の基準は元々のフィルター部分が8割ぐらい見えなくなっている状態で、価格自体も安い物なので、早めに交換したほういいだろう。