2019年から2020年にかけてSUVの新型投入が相次いだ
SUVは、日本を含めて世界的な売れ筋カテゴリーになり、各メーカーとも力を入れている。このなかでも特に注目されるのがトヨタだ。近年の動向を見ると、2016年にC-HRを発売したあと、2019年に国内販売を中断していたRAV4を復活させ、ダイハツ製OEM車のライズも発売した。2020年6月にはハリアーをフルモデルチェンジして、8月にはヤリスクロスも加えている。
とくに新型車の投入が激しいのは2019年から2020年で、SUVを一気に4車種増やした。ほかのカテゴリーではヤリス、カローラセダン&ツーリング、スープラ、グランエースも加えたが、SUV比率が高い。
しかもこれらのSUVは販売が好調だ。ライズは2020年1〜6月の小型/普通車登録台数ランキングで1位になった。7/8月はヤリスが1位だが、2位は守っている。ハリアーは売れ筋価格帯が340〜500万円の高価格車だが、販売ランキングの上位に入った。
RAV4は発売直後に比べると順位を下げたが、それでも中堅から上位に位置する。SUV限定の登録台数ランキングを見ると、2020年8月時点で、1位はライズ、2位はハリアー、3位がRAV4だ。これに続く4位もC-HRだから、トヨタがSUVの上位を独占した。
そしてC-HRの次に入るのは、ライズの姉妹車になるダイハツブランドのロッキーだから、SUV市場はトヨタに乗っ取られた構図だ。
ロッキーのあとに続くSUVはマツダCX-30、ホンダ・ヴェゼル、マツダCX-5という具合。かつて人気の高かったヴェゼルも、今では発売から6年以上を経て落ち込んだ。