今でこそ売れているが初代は成功しなかったモデルも
3)ホンダ・ジェイド
ジェイドはストリームの後継車的なポジションでもあり、ステーションワゴンとミニバンの要素を併せ持つモデルとして2015年に登場した。
しかしジェイドはストリームの後継車としては3列目が非常に狭いという決定的な弱点を持ち、ホンダのなかでジェイドと同じ時期に、それぞれ5ナンバーサイズとなるものの、ステーションワゴンならシャトル、ミニバンなら広いステップワゴンがフルモデルチェンジし、ジェイドは中途半端感が否めなかった。
トドメにジェイドの価格は約250万円からと内容を考えると高く、「買う人がイメージできず、売れない」のも当然だった。ジェイドは2018年に2列シートを追加し、価格も下げるなどのマイナーチェンジを行ったものの浮上できず、つい最近絶版となった。
4)マツダ・ベリーサ
マツダベリーサは2代目デミオをベースにボディを若干大型化し、各部のクオリティや静粛性の向上など、小さな高級車的な要素も盛り込んだコンパクトカーとして2004年に登場。
このコンセプトは高齢化がさらに進んだ今では必要なものにも感じるのだが、当時はわかりにくかったのと中途半端なところも否めなかった。価格はそれほど高くなかったにも関わらず当時はユーザー層も浮かびにくく、結局2016年まで販売され、デミオとCX-3を後継車とするように姿を消した。
5)スバルXV(初代モデル)
スバルは大きくない自動車メーカーだけに失敗が許されない感が強く、「ユーザー層が浮かばない」などの存在意義が薄いモデルはほとんどないメーカーだ。そのなかで珍しくそういった印象が強かったのが、今ではインプレッサファミリーの大きな柱となっているクロスオーバー、XVの初代モデルである。
2010年にインプレッサファミリーに追加された初代XVは、クロスオーバーらしくエクステリアではフェンダーに付く樹脂製のオーバーライダーやルーフレールなどが加えられた。ここまではいいのだが、初代XVはクロスオーバーに重要な最低地上高が通常のインプレッサと変わらなかった。これでは本当に見た目だけのクロスオーバーで、買う人が浮かばず、販売が成功しなかったのも無理もない。
ただ現在もXVが継続し人気車となっているという点では、初代XVにもそれなりの功績があったとも言えるかもしれない。