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クルマから自宅へ給電できる「V2H」はまだ早い? いま導入するメリットはあるのか (1/2ページ)

クルマから自宅へ給電できる「V2H」はまだ早い? いま導入するメリットはあるのか

PHVやPHEVはクルマに蓄えた電気を家で使えるシステムを備える

 世界的な電動車への流れのなかで、PHV、PHEVの注目度が高まっている。HVに比べ電気だけで走れるEV走行距離が長く(トヨタRAV4 PHVでカタログ値95km、実質65~70km)、EVと比較すれば、主に発電を担当するガソリンエンジンを積んでいるため、電欠の心配なし。航続距離の長さも大きな魅力となっている。

 そんなPHV、PHEVのもうひとつの大きなメリットが、給電に対応していること。つまり、災害時やアウトドアでクルマからV2H(Vehicle to Home)という、クルマに蓄えた電気を家庭で使うことができるシステムをPHV、PHEVは備えているのである。

 日本は地震、災害大国であり、最悪の場合は数日間停電することもありうる。が、まずは車内のAC100V/1500Wコンセントによって車内外で家電品が使える点に注目である。MAX1500Wといえば500Wの炊飯器、500Wのコーヒーメーカー、30Wの扇風機などを同時に使うことができるのだ(HVでも2モーターであればAC100V/1500Wコンセントを用意している車種も多い)。トヨタのアルファードクラスにもなれば、コンセントは5個または3個用意され、家電品の同時使用も可能になる(通常は1~2個)。

 さらにPHV、PHEVのV2H機能、機器を利用すれば、駐車場に止めてあるクルマが発電機となり、家に給電することが可能だ。国産車でいち早くPHVをリリースしたプリウスPHVの例では、非常時給電システムとして、満充電、ガソリン満タンの状態時に外部に供給できる電力量は約40kWh=約40000Wh。一般家庭の1日の使用電力量が10kWhだから、最大約4日分の電力を供給することができる計算となり、頼りがいがある。ちなみに、災害時にも大活躍するスマホの充電であれば、3500~4000回の充電ができる計算になる。

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