一気に進む自動車大手のEVレースシフト
アウディは2016年でル・マン24時間などプロトタイプ耐久レースから撤退。当時、同社のコメントは「フォーミュラEなどEV関連にシフトする」というものだった。独DTMからも、アウディは2020年シーズンで撤退を表明しており、さらなるEVレースシフトが進む。
メルセデス・ベンツとポルシェもフォーミュラEへワークス参戦するなど、欧州のスポーツカーメーカーが最近、続々とEVレースシフトしてきた。
日系メーカーでは、「リーフ」に次ぎ「アリア」の量産を決めた日産が、横浜の日産グローバル本社近くに期間限定(2020年8月1日~10月23日)で開催している、日産インテリジェントモビリティの訴求を目的としたエンタメ施設「ニッサンパビリオン」で、フォーミュラEを展示している。
こうした大手自動車メーカー各社のEVレースシフトの背景にあるのは当然、欧州CO2規制や中国の新エネルギー車政策など、各国や地域で強化されている環境に対する規制強化に対応するための、量産車のEVシフトがある。
そうなのだから、ユーザー目線で見れば当然、量産車でもスーパーEVが続々登場してもよさそうなのだが、現実はそうなっていない。メルセデスのEQシリーズのように、SUVを中心としたモデルが主流だ。なぜなのだろうか?