日本の「EVバス」導入は中国がダメなら韓国! 公共輸送機関が「海外製」だらけになる恐れ (1/2ページ)

電動化に積極的な中国は公共交通機関などでの普及が進む

 日本ではHEV(ハイブリッド)車の普及についてはめざましいものがあるが、PHEV(プラグインハイブリッド)やBEV(純電気自動車)となると、遅々として普及が進まないと言っていいような状況となっているだろう。

 世界的にはBEVの普及にめざましいものがある中国でも、一般乗用車レベルでは思うように進まず、バスやタクシー、ライドシェア車などで積極的に普及させているのが現状。いまは少し縮小したが、じゃぶじゃぶと補助金をだして普及を図ったが、当の中央政府の若手エリート官僚の間からも、「補助金で釣っても普及効果は限定的だ」との声もあると聞いたことがある。

 一般乗用車まで巻き込んでのBEV普及はなかなか厳しい面もあり、中国に限らず、新興国なども含む多くの国々では公共輸送機関から車両電動化(おもにBEV)を進めようとしている。

 世界的に見ても日本は車両電動化では完全に出遅れている。しかも、公共輸送機関からBEV化しようとしても、とくにバス車両では日系メーカーでの実用化には相当の時間を要するほど出遅れている。タクシー車両もトヨタJPNタクシーはLPガスHEVなので、とりあえず“電動車”には入るものの、BEVとなるとやはり、日系ブランドでは早期の実用化はほぼ不可能となっている。

 そこで注目されているのが、中国のメーカー。路線バスではすでにBYDの車両を国内でも導入している事業者もあり、BYD以外のメーカーも本格的に日本で販売していこうと動き出している。政界でもBEVバスの国内での積極的な導入について注目する動きが出ており、「中国メーカー車での普及もやむなし」というような話も出ていたのだが……。「ここへきて少し雲行きが変わってきました。中国メーカー製バスの導入にはリスクが大きいという話が出てきたのです」とは、業界事情通。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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