フィットはエンドユーザーへの販売がメイン
一方のフィットは“わ”ナンバーが多いということもなく、乗っているひともさまざま。“新型コロナウイルス感染拡大がなければ、フィットも月販目標をクリアできただろう”としたが、レンタカーなどへのフリート販売が目立つヤリスに対し、フィットはあくまでエンドユーザーへの販売(小売り)がメインとなっていたためである。
登場したばかりの新型車がレンタカーとして導入されることはよくあること。「購入を前提としてじっくり乗ってみたい」というニーズはあるし、点検や修理の際の代車としてのニーズなどもある。ただ、やはりヤリスのレンタカーの増え方が際立っているように見える。地方から東京に出張できたひとが、公共交通機関を利用せずに移動して新型コロナウイルス感染リスクを減らすためレンタカーに乗るといったことはあるが、出張自体減少傾向にあるし、近年のレンタカーのメインユーザーともいえるインバウンドのニーズがほぼ期待できず、全般的にはレンタカー稼働率が低下傾向にある。
そんななかで、話題の新型車であるヤリスがレンタカーとして目立って増えるのは、ひとりの消費者として見ても違和感を覚えざるを得ない(話題の新型車を導入して稼働を高めようというのかもしれないが、それでも増え方が極端な印象を受ける)。
現状では、フィットとヤリスの販売バトルは、ヤリスがやや分が悪い状況となっているようである。