具体的な共通の通行規制基準を設けているエリアもある
海の上の道路
強風の影響を受けやすい、海の上の道路はどうなのか。東京湾アクアラインも基準値は公表されていないが、概ね
・最大風速15m/秒以上=最高速度規制
・最大風速20m/秒以上=通行止め
が、ひとつの目安で、強風時にはNEXCO東日本の巡回車と警察の車両がパトロールし、危険だと判断されると通行止めになるとのこと。
一方、本州四国連絡高速道路の三つのルート、神戸淡路鳴門道(明石海峡大橋、大鳴門橋)、瀬戸中央道(瀬戸大橋)、西瀬戸道(しまなみ海道)では、
・10分間の平均風速が15m以上で速度規制
・25m以上で基本的に通行止め
・雨量は、降り始めからの連続雨量が250mmを超えた段階、または100mmに達したあとに時間雨量が40mm以上となった場合は通行止め
と具体的な共通の通行規制基準を設けている。(巡回の結果、上記の基準値以下でも警察と協議のうえ通行止めとする場合がある)
一般道
一般道の場合はどうなのか?
国土交通省の資料には
「雨量によって通行止めとなる基準は、それぞれの道路で、過去の記録などに基づいて規制の基準を定めています。道路の構造は、地形・地質・気象などを考慮して安全につくられていますが、豪雨・台風・地震などの異常が発生した場合は、土砂崩れや落石などが人や車に被害を及ぼす危険な箇所もあります。そのような区間では、災害が発生する前に「通行止め」などの規制を実施して、道路利用者の安全を確保しています」とある。
参考までに、神奈川県箱根町の【町内一般道路における規制の基準】を見ると、
「町内一般道路(国県道、町道など)は降り始めから連続(累計)雨量が200mm、時間雨量が50mmに達した場合、通行止めとなる可能性があります」とあるので、山間部でもおよそこのぐらいが基準になっていると思えばいいだろう。
しかし、雨や強風に対する耐性は、タイヤや車重、ボディ形状などによって多く左右され、車種ごとに違う。道路管理者が通行止めにする前でも、ドライバーが自分で危険を察知し、走り続けるのを止め、天候が回復するのを待つ判断をすることも、非常に重要だということを覚えておこう。