以前は最大で8ブランドも展開していた!
ゼネラルモーターズ(GM)には現在、シボレー、ビュイック、GMC、キャデラックの4ブランドが併存している。
トヨタはレクサス、日産はインフィニティ、ホンダはアキュラといった2ブランド制は一般的だが、どうしてGMは4ブランドもあるのか、日本人にとっては疑問に感じるかもしれない。
じつは、4ブランドでもかなり少なくなったのだ。いわゆるリーマンショックが起こった2000年代後半、GMは日本での会社更生法にあたる連邦倒産法第11章(通称:チャプターイレブン)を申請し、事実上の倒産となった。その後、事業を再生するために複数のブランドを廃止した。
なくなったブラントとは、オールズモビル、ポンティアック、サターン、そしてハマーだ。つまり、リーマンショック前までGMには8つものブランドが存在していたのだ。このうち、シボレー、ビュイック、キャデラック、オールズモービル、またGMCの前身である商用車部門はGM創世記から拡大期に事業買収、いまでいうM&Aによって既存の自動車メーカーがGMに組み入れられたかたちだ。
第二次世界大戦後、世界経済をリードし国内経済が華やいだアメリカにとって、より多くのブランドからより多くの新型車を世に送り出すことが当たり前だった。