【試乗】ニュル仕込みの新アイテムが効果抜群! スバルWRX S4 STI Sport#は究極の大人スポーツ (2/2ページ)

まさにWRX S4の完成形と言える仕立てに感動

 さて、こうして仕上がったSTIスポーツ#の走りは? バンピーな路面で有名な群馬サイクルスポーツセンターで試乗してみた。

 走り始めてまず感じたことは、ステアリングに伝わる情報がリニアで、標準車のようにフリクションを感じないことだった。まるでボールベアリングをどこかに追加したかのように感じられるほど滑らかで、要求した通りに応答。正確性はかなり高く、直進安定性も向上している。これは爽快だ! 荒れた路面を高速で突き進んでも、恐怖感が一切ない。今回は生憎のウエットコンディションだったが、そんなシチュエーションでも安心して走ることができた。

 また吸排気系を改めたことによりスロットルのリニア感も高まっている。中回転域のツキの良さが向上しており、スロットルコントロールがしやすいことがメリット。またマフラー部分でノーマル比1.9kgの軽量化がなされたことで、旋回性も高まっているように感じる(比較試乗した標準車がサンルーフ付きで+10kgと重かったせいもあるかもしれないが……)。

 加えて遮音材の追加もあって、静粛性向上だけでなく、心地よいエキゾーストノートだけが際立つ造りとなったことも好感触だ。ここまで走れちゃうとブレーキがちょっと足りない。そこが唯一のウイークポイントだろうか。

 このように、ルックスから走りまで洗練され大人の一台に仕上がったSTIスポーツ#は、たしかに完成形といえる仕上がりだ。この熟成は今後のモデルに継承していくべき、お手本となる一台と言ってよいだろう。


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