イザというときの緊急回避に支障が出る
では、なぜこの握り方がダメかというと、やはり不安定だから。ステアリングが丸いのは理由があって、左右の手で押したり引いたりできるのでスムースに操作することができるわけで、片手を乗せているだけだと、試しに左右に動かしてみると微調整は難しく、滑らかに動かすこともできないはず。
また片手だけで12時のところで握るのでは届く範囲に限りがあるので、大きく一気に切ることは不可能となり、緊急回避に支障が出ることも考えられる。こちらも実際にやってみると、左にも右にも大きく切れないことがわかるはずだ。どうしても片手で操作しなくはならないときは、やはり10時もしくは10分の位置で握ったほうが操作幅を広く取ることができる。
正しくはシートは腰と両肩が軽くシートバックに付くように座って、ステアリングはヒジを伸ばして軽く曲がる位置で10時10分で握る。基本とされる姿勢にはやはり意味があるし、安全装備以前に、危険回避力も高まって無料でできる安全運転対策でもある。ぜひ正しくハンドルは握るようにしたい。