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NG運転の代表格「あんちゃん持ち」はなぜダメ? 歴史は長く「80年代」のクルマの進化が理由だった (2/2ページ)

NG運転の代表格「あんちゃん持ち」はなぜダメ? 歴史は長く「80年代」のクルマの進化が理由だった

片手操作やシートバックを寝かせるのが特徴

 あんちゃん持ちやあんちゃん握りと呼ばれるステアリングの握り方。地域や世代によっていろいろとあるようだが、具体的には右手だけでハンドルを握るもので、12時の位置に乗せるのが最大の特徴で、左手はセンターコンソールやアームレストに乗せつつ、体も左に傾いていたりする。

 また、シートバックを倒しぎみにして、反っくり返るような姿勢になることもある。

 以前の原稿で紹介したら、そもそもなんであんな持ち方をするのか? どうして始まったのか? さらには初めて知ったなど、さまざまな反響をいただいた。今回は、さらに詳しく見てみることにしよう。

 まずはその歴史だが、昔からあるわけではなく、パワーステアリングが登場してから。それまではノンパワステのいわゆる重ステなので、両手で回さないと切ることはできなかった。初期のパワステもそこそこ重たかったが、1980年代にハイソカーブームが到来すると、フワフワした乗り心地、ソファーのようなフカフカのシート、そしてクルクルと片手で回せるほど軽いパワステが高級の証とされた。白いクラウンやマークII、セドグロといったクルマたちだ。

 MTではシフト操作で忙しいので、ATであることも必須で、ありがちなシーンとしては、乗り込んだらガチャンとDに入れ、左手はアームレストなどへ。左ヒジを立ててタバコを吸いつつ(または彼女を撫でつつ)、右の手の平だけで、ハンドルを回すのがかっこいいという風潮があった。

 結局、この時代から今に続いているわけで、軽やミニバンでもアームレストが付いていたりするし、パワステはクルクルとまではいかなくても今でも軽いのには変わりようはないだろう。左手も今ではタバコだけでなく、電子タバコやスマホも左手で持つようになった。また、違反にはなるが、テレビを正面で見るために、体を左に傾がせるというのもあるようだ。

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