「山」もないし「地下」でもない! 平坦な道路に突如現れる「トンネル」の謎 (1/2ページ)

騒音対策や文化財の保護のためにも建設される

 高速道路や有料道路、幹線道路にもあるのがトンネル。基本的にはルート上に山があった場合、そのまま進むために穴を掘ってつなげたものだ。海底トンネルの場合は、山の代わりに海となるが、目的は同じだろう。

 しかし、ご存知の方も多いように、山がないのにトンネルというか、上部にフタがしてあるところがある。トンネルという名前が付いていることもあるが、いわゆる一般的なトンネルとは異なると言っていい。しかし、なぜそのようなものが存在するかというと、いくつかのパターンに分けられる。

 よくあるのは周辺への騒音対策として設置されている場合で、用地買収が困難という事情も重なると、山でなくても大規模な地下トンネルとすることが多い。首都高の山手トンネルや建設中の外環、名古屋高速などがこの例だ。

 ほかには、移転困難な文化財があったり、用地買収を断念した場合など、地表部分はそのままにして下を通す場合がある。文化財の場合は、史跡も含まれるが、変わった例では、東京・原宿近くの千駄ヶ谷トンネルの上はお墓。近くの御苑トンネルは例の桜の会が開かれた新宿御苑がある。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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