キャッシュバックキャンペーンが販売に大きく影響している
新型コロナウイルス感染拡大により、緊急事態宣言が全国に発出された4月と5月。新車ディーラーはほぼ平常営業を続けたものの、全国的に多くの業種が営業自粛を実施し、外出自粛が政府や自治体から要請されたこともあり、とくに5月の新車販売実績は目を覆う状態となった。
しかし6月になると早くも統計上でも回復基調が目立ち、これが小売り(個人消費者)レベルで見ると、さらに回復傾向が目立っているのである。このような状況下、トヨタは6月12日から9月30日の期間で、ハリアーやRAV4 PHVなど一部車種を除き、新車販売支援キャンペーンとして、“TS CUBIC CARDポイント80000ポイントプレゼントキャンペーン”を実施しており、トヨタ系ディーラーは活況を呈しているとのこと。
このキャンペーンはTS CUBIC CARD(いわゆるトヨタカード)を所有(新車契約時に申し込んでもOK)し、なおかつ残価設定ローンなど、トヨタが指定するファイナンスプランを利用して新車を購入したひとが対象となる。さらに“使ってバック”というものを利用するのが条件となる。これはTS CUBIC CARDで日常の買い物を行い、それにより貯まったポイントを月々の新車ローンの支払い額に還元し、月々の支払い額が定額よりポイント還元に応じて安くなるというもの。
条件を満たして新車を購入すると、審査を経て数カ月後に80000ポイント(12万円分)が付与される。使ってバックによる月々のポイント還元は上限が決まっており、80000ポイントを一括還元することはできないので、数カ月に分けて80000ポイントが還元されていくことで、月々の支払い額が軽減されていくことになる。単純にいえば、トヨタでローンなどを利用して新車を買うと、12万円がキャッシュバックされるといってもいいだろう。
事情通に反応を聞くと、「このキャンペーンサイトなどでは、プリウス、アクア、C-HR、スペイド、ポルテしか載っていないので、『ほかのトヨタ車は対象外なのか?』という問い合わせが各ディーラーに多数入っているようです。現場のセールスマンに聞くと『12万円の事実上のキャッシュバックキャンペーンというのはインパクトが大きく非常に売りやすい』との声を多く聞きます。これだけ大きなキャンペーンだと、車両価格やオプションなどからの値引き額が引き締まることもありますが、今回は影響なく値引きも拡大するのでかなり買い得となっています」とのこと。
さらに「C-HRにはメーカーからディーラーへ一律5万円の販売報奨金が出ているようで、一般の値引き額にさらに5万円引きが上乗せになるので、80000ポイントプレゼントも併用すると、かなり買い得になっていると聞いている」と事情通は話してくれた。