排気音量は年々厳しくなる傾向にある
エンジンのパワーアップ、チューニングの第一歩としてスポーツカーから、SUV、ミニバン、軽自動車にまで定着しているマフラー交換。
パワーアップの要諦は、エンジンへの吸入空気量を増やすことであり、排気効率がよくなって、エキゾースト系の抜けがよくなれば、エンジンは混合気を吸い混みやすくなり、パワーアップにつながるというのが排気系チューンの原理。
排気効率を上げるには、マフラーのメインパイプを太くしたり、配管の曲がりを少なくしたり、サイレンサー内の構造を見直して排気抵抗を少なくするのが一般的。一方で、マフラーとはズバリ消音器のことであり、排気効率と消音効果は基本的にトレードオフの関係にある。近年、保安基準の音量規制は厳しさを増す一方で、2018年11月以降、新車時の近接排気騒音は、
・車両後部にエンジンを有するもの(MR/RR)=95dBまで
・車両後部にエンジンを有するもの以外(FF/FR/フロントエンジンの4WD)=91dBまで
となっていて、車検証にその車種ごとの具体的な数字が明記されている。そしてアフターパーツのマフラーに交換する場合は、「新車時の近接排気騒音(車検証などに記載)に5dBを加えた値以下であること」(平成28年騒音規制)というのがルールだ。