大衆車にも採用希望! 一部のクルマでしか味わえない「本当に使える」装備5つ (2/2ページ)

クルマをシェアする際に役立つ装備も一般化してほしいところ

3)シートポジションメモリー

 お次は、夫婦で1台のクルマを共有したり、子どもとシェアしているクルマにあったら嬉しい、シートポジションメモリーです。これはとくに男性からの不満が多いのですが、女性はシートをかなり前の位置にして、高さもめいっぱい上げる運転ポジションになりがちですよね。そうすると、そのままの状態だと体格のいい男性は乗り込むことすらできないんだそうです。そこでいちいち、ドアを開けたらまずシートを後ろにスライドさせて、上下調節レバーで下まで落としてから乗り込むので、とても面倒だと言います。

 でも、高級車ならそんなことはしなくていいんです。あらかじめ、自分の運転ポジションをクルマやキーに記憶させることができるので、次回からは乗り込む前に自分の番号のボタンを押すだけで、適切な位置に自動で調整してくれます。スバル・フォレスターは、なんとエアコンの強弱まで記憶してくれるんですよね。男性は暑がり、女性は冷え性、なんてことも多いので、エアコンまで自動で調整してくれたらすごく助かります。これはぜひ早く普及して欲しいところです。

4)読書灯

 続いては、後席でスマホやタブレットを見ることが多いファミリーにぜひ欲しい、読書灯。一般的には後席の窓ガラスの上にライトがついていて、手元を照らしてくれるというものです。飛行機の座席についているのと同じようなイメージですね。

 もともとは、後席で書類などを読むことが多いエグゼクティブが乗る高級車に多く装備されていましたが、今では子供から大人まで、何かあればすぐスマホやタブレットを見る時代ですから、真っ暗ななかでは目への負担が大きくなってしまいます。かといってルームランプをずっとつけて走るのも、安全運転の観点からあまりオススメはできません。なので、この読書灯が普及するといいなと思います。

5)後席一体型チャイルドシート

 さて最後は、チャイルドシート着用が義務化されてからだいぶ年数が経過しましたが、まだまだ着用していない人が多いこともあるため挙げておきたい、後席一体型チャイルドシートです。これはフォルクスワーゲン・ティグアンなどにオプション装備されているのですが、通常のシートが座面をアレンジして専用ヘッドレストを装着するだけで、体重約15kg〜36kg、身長115cm以上の子供から使えるジュニアシートに早変わりするものです。

 これがもしすべてのクルマにあったならば、普段は大人が座っているシートでも子供が安全に座ることができるので、急に友達の子供を乗せることになったときや、里帰りしたときに別のクルマに乗せてもらうときなども慌てなくてすみますよね。チャイルドシートからジュニアシートに買い換えるコストも節約できると思います。

 というわけで、使い勝手がよくなる装備から安全のための装備まで、5つご紹介しました。このほかにも、ステアリングヒーターやリヤシートヒーターなど、冬になると恋しくなる装備もあると思います。自動車メーカーとしては、ユーザーの多くの要望のなかから、コストと相談しながら少しずつ装備を充実させてくれていますが、やはり最初のきっかけとして大事なのは「欲しい」という声だと思いますので、ぜひどんどんリクエストしていきましょう。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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