荷物を積むことも意外に影響は少ない!
もちろん「昔のクルマはエアコンなどなかった」などと論じるのもナンセンス。気候、環境変動、変化によって、世界中の気温はどんどん高くなっていて、あまり言いたくはないが、憧れの避暑地として人気のある高地の軽井沢や山中湖の真夏の気温、暑さは、実際に訪れた経験からすれば、今ではとても避暑地とは言えなかったりする暑さに見舞われるのである(さすがにアスファルトジャングルの都会よりはマシだが)。
加えて、外気温が高い日でなくても、雨の日など湿度の高い日にエアコン(のコンプレッサー)をオフにすると、ウインドウの内側が曇ってしまうことがある。それもまた、視界を遮るという意味で、安全運転に支障が出るから要注意である。
むしろ、不要不急のクルマの使用を減らす、燃費のいいクルマに買い替えるなどの方法のほうが、快適と安全、ガソリン代節約とのバランスは高まるはずだ。
また、トランクなどに積みっぱなしにしている荷物も燃費悪化の原因になると言われている。ただし、2リッタークラスのクルマが110kgの重量増で悪化するパーセンテージは一般道で3.4%、空いた郊外路で5.4%、高速道路で3.3%と言われていて(ECCJ一般財団法人省エネルギーセンターのデータ)、意外に影響は少ないとも言える。
じつは、わが家のステーションワゴンには、緊急時、災害時に備えた荷物をラゲッジスペースの床下に収まる分量だけ積んでいる。重量としては、ミネラルウォーターを含め、10kg以下ぐらいだろうか。
これも、少々の燃費悪化と安心の天秤であり、個人的には後者をとっている。神経質に燃費にこだわるあまり、快適や安心(健康)を犠牲にするのは、エコにはなるかもしれないが、クルマをクルマとして使うには好ましくないし、人類の偉大なる発明、自動車を走らせる喜びや、移動手段としての便利さを我慢や苦痛に置き換えるべきではないと考える。もちろん、エアコンなしに過ごせるような日にエアコンをかけっぱなしにする、ゴルフバックなどかなり重量のかさばる荷物を積みっぱなしにするのは論外だ。