北米専売のはずなのに各国でちらほら見かける
2020年5月18日、トヨタのアメリカでフルサイズミニバン、シエナの2021年モデルがデビューした。今回で4代目となる。シエナはアメリカ国内の工場で生産され、おもに北米市場で販売を続けているモデルで、当然歴代モデルでも日本市場で販売されたことはない。
アメリカンブランドのクライスラーが世界的に“ミニバン”というものを認知させたという歴史があるのだが、残念ながらいまの北米市場におけるミニバンマーケットは限定的なものといっても過言ではない。日本ではファミリーユースも多く人気が高いが、北米市場におけるそのようなニーズは、3列シートを持つクロスオーバーSUVがいまでは担っている。
いままでは北米専売といってもいい状況だったシエナだが、筆者は正規販売されていない中国やロシア、東南アジアなどでたびたび見かけることがあった。個人的なのか、専門業者なのかは不明だが、おそらく北米市場から北米仕様を個人輸入したものに乗っているようである。
中国でフルサイズミニバンは“高級商務車”と呼ばれ、企業経営者や役員が運転手付きで移動車として使うニーズが多い。アメリカ系や中国民族系、そして日系ではアルファード&ヴェルファイアなど、数多くのフルサイズミニバンが正規販売されているのだが、それでもシエナを乗っているひとがいる。