2ドアの優雅さは最高! でも使い勝手は譲れない! そんな「ワガママ」を叶える後席が使えるクーペ9選 (1/2ページ)

実用性が求められる今4人乗りの2ドアクーペは少ない

 今でこそ、クーぺという言葉を4ドア車に使うことも珍しくないですが、やっぱり定番なのは、2ドアで4人乗りの低く流麗なルーフを持つクルマを思い浮かべますよね。時代を遡れば、それこそ大ヒットした映画やドラマに使われているクルマは、クーペが多かったように思います。たとえば、日本でも未だにファンの多いアメリカのテレビドラマ『ナイトライダー』は、ポンテアック・ファイヤーバード・トランザムをベースにした未来のクルマが大活躍でした。映画『007』の歴代ボンドカーにもクーぺは多く、アストンマーチンDB5なんて今見てもカッコいいですよね。いつかはこんな、素敵なクーペに乗ってみたいなぁと憧れている人もいるのではないでしょうか。

 ただ、時代はこうした優雅なクルマには逆風のようで、実用性が求められることもあって、最近はクーペに見えるけど4ドアだったり、後席がなくてきっぱりと2人乗りに割り切ってしまったりと、4人乗りの2ドアクーペは少なくなってしまっています。なのでここであらためて、大人4人がちゃんと乗れる素敵なクーペをご紹介したいと思います。

1)トヨタ86/スバルBRZ

 まずは現行モデルの国産車からいくと、トヨタ86/スバルBRZ。スポーツカーのイメージが強いですが、海外では「86GT」という名前で売られていることからも、ゆったりとドライブを楽しむグランドツーリングカーの要素も強いモデルです。後席は身長165cmの筆者が座って、頭の上に指2本の隙間があくくらいのスペース。足もとは、ちょっと前席を前にずらしてもらえれば、ラクな姿勢になれる感覚です。後席に座って300kmくらいのドライブをしたことがありますが、すっぽり包まれた空間なので眠くなり、ほとんど眠っていた記憶があります。足まわりがノーマルの状態なら、多少のゴツゴツとした硬さはあるものの、それほど厳しい乗り心地ではなかったですよ。

2)日産GT-R

 続いては、登場から13年目に入る長寿和製スーパーカー、日産GT-R。こちらも2ドア4人乗りです。後席は予想以上に広めで、オシリがフィットするよう座面にくぼみがあるので、高速道路などでもそれほどハードではなかったと記憶しています。ただ窓ガラスが頭の上にかかってくるので、直射日光が熱かったなぁと思います。でも、570馬力/637Nmの3.8リッターツインターボによる走りを、後席で味わうというのはなかなかスリルがあるかもしれませんね。

3)レクサスRC

 お次は、グレードによって優雅にもスポーティにも違う顔を見せる、プレミアムクーペのレクサスRC。5.0リッターV8を積むモンスターマシンのRC Fや、3.5リッターV6のRC350よりも、2.0リッターターボのRC300か2.5リッター+モーターのハイブリッドモデル、RC300hが4人乗ってのドライブには向いているでしょう。後席は筆者なら足もとも頭上も余裕すらあるスペースで、ワインレッドのレザーシートなどレクサスらしいモダンなインテリアも素敵。外装色にもきれいなカラーが揃っています。

4)メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ

 ここからは輸入車の現行モデルです。まず、優雅さにかけては右に出る者がいないクーペといえる、メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ。流麗なのはスタイルだけでなく、走りもエレガントかつパワフルです。パワートレーンには1.5リッター+モーターのE200クーぺ、2.0リッターターボのE300クーペ、3.0リッターターボ+モーターのAMG E53があって、どれも後席は女性なら余裕で座れるスペースがあります。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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