キャリパーが上部についているモデルはクロカンに多い
ブレーキは大きく分けると、ディスクブレーキとドラムブレーキ(リーディングトレーリング)のふたつとなる。今回はディスクブレーキに焦点を当て、キャリパーについての疑問を紐解いていきたい。
ディスクブレーキはローターの脇にキャリパーが付いていて、内部のブレーキパッドが挟み込んでブレーキをかけるというシンプルな仕組み。ちなみにブレーキがシンプルなのはあえてそうしていて、複雑化するとそれだけトラブル発生の確率が高まるというのが理由だ。
注目したいのはキャリパーの位置。街中などで気にして見てみてほしいのだが、じつはクルマによって違うのだ。正確には上、前、後ろの3つだが、この違いはなんなのだろうか? 上についてはスズキ・ジムニーなどのクロカンに多く、これは泥や砂などができるだけ噛まないようにという理由なのはわかる。問題は前後でなにが違うのかということ。以前、ブレーキの開発者に聞いたところ、「冷却性などによってだと思う」という曖昧な答えしか返ってこなかった。確かに冷却性も関係しそうだが、クルマによって違うことは考えづらく、その理由だとすべてのクルマが前か後ろかどちらかに偏りそうだ。
ということで、ブレーキのことはブレーキの専門家に聞こう! ということで、曙ブレーキ工業に聞いてみたところ、カギは駆動方式にあった。