「割増しなしの途中下車」に「1000kmの情報入手」! いま高くても「ETC2.0」を選ぶべき理由 (2/2ページ)

これからETCを装着するなら2.0一択なのは間違いなし

 ETC2.0による情報は、高速道路全般を網羅したもので、1000km先の渋滞情報も加味したルート設定が可能という。プロのトラックドライバーでもなければ1000km先までの移動を考慮する必要はないかもしれないが、それくらいの情報量を得ることができるというのはETC2.0のメリットといえるだろう。

 そうしたリアルタイム情報は「安全支援」の面でも役に立つ。渋滞最後尾が近づいていることや落下物注意などをナビ画面に表示することもできるし、場合によっては凍結路の画像を出して注意喚起することも可能になっている。また、カーブやトンネルといった事故多発ポイントに近づくと注意喚起の表示をするといったことも可能になっている。

 アクシデントといえば地震などの災害時、クルマに乗っていると気付きにくい面もあるが、ETC2.0の双方向通信を利用し、車両側に地震発生を知らせる機能もあるのだ。さらに規制情報、走行可能ルート、避難地情報なども提供されるというから、万が一の際に大きな安心を生み出してくれることが期待できる。

 というわけで、従来型とETC2.0を機能だけで比べれば、ETC2.0を選択するという結論以外あり得ないといえる。ただし、装着コストの差はまだまだ存在しているし、ましてすでにETCを取り付けている人がわざわざ付け替えるだけのコストメリットはほとんどないといえるだろう(圏央道を多用するドライバー以外)。

 そうはいっても、これからETCを装着しよう、新車購入時につけようと考えているユーザーであればETC2.0の一択ではないだろうか。そういえば、一部のETC車載器には2022年問題といって、使えなくなる可能性があったりする。そうしたユーザーもETC2.0車載器への乗り換えを検討してみるのも良さそうだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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