デイズの名が付くためルークスの販売台数も合算していた
2020年2月に日産デイズルークスがフルモデルチェンジを行い、車名をルークスに変更した。この背景には複数の理由がある。
まず「ルークス」の車名が市場に浸透して、認知度も高まったことだ。過去を振り返ると、日産は三菱と合弁会社のNMKVを立ち上げて、新しい軽自動車の開発に乗り出した。その結果、2013年6月にデイズ、続けて2014年2月にデイズルークスを発売している。それまでの日産は、スズキ・パレットのOEM車をルークスの名称で売っていたが、2014年に発売したモデルはデイズと同じNMKVの共同開発車だ。OEM車のルークスとは異なるため、車名もデイズルークスとした。
また当時からホンダN-BOXやダイハツ・タントの人気はトップ水準だったが、スズキ・スペーシアは中堅で、全高が1700mmを超えるスーパーハイトワゴンの売れ行きは今ほど極端ではなかった。そこでデイズの車名を冠したデイズルークスを名乗り、「デイズ」としてイメージを定着させる狙いもあった。
裏話的なことを言えば、全国軽自動車協会連合会の集計する届け出台数を多く見せる意図もあっただろう。「デイズ」と「ルークス」では別々に集計されるが、「デイズ」と「デイズルークス」なら、両車を合計した「デイズ」として公表されるからだ。
そのために2015年以降の軽自動車年間販売ランキングを見ると、デイズ(デイズ+デイズルークス)は、N-BOXとタントに続いて3位に入ることが多かった。他メーカーの商品企画担当者からは「デイズとデイズルークスは別のクルマなのに、届け出台数を合計するのはズルいよね」という話も聞かれた。