北米仕様はカローラ同様イメージの若返りが成功している
一方のカローラは粛々とブランドを守り続け、ラティオと同じく2012年に登場した11代目モデルでは1年後にハイブリッドモデルを投入。2015年のマイナーチェンジではキーンルックを採り入れたアグレッシブなデザインとするなど若返りを図り、2018年に登場した現行型はもはや過去の高齢者のクルマというイメージは微塵も感じさせないほどになっている。
じつはサニーの北米仕様であるセントラも、現地では4代目となるB14型(日本では8代目モデル)までは日本仕様と大差ない状態だったが、B15型からはプラットフォームこそ同一ながら前後のデザインは大きく変えられ、2.5リッターエンジンを搭載するSE-Rというスポーツグレードも用意されるなど、若者を意識したモデルへと舵を切っていた。
そして7代目セントラのマイナーチェンジ時には1.6リッターターボエンジンを搭載したNISMOグレードが追加されるなど、明らかに若返りが図られており、現行モデルもNISMOグレードはないものの、かなりスポーティーなエクステリアを持つモデルに仕上がっているのだ。
つまり、ユーザー層を変えたいのであれば安易に名前を変えてしまうのではなく、しっかりクルマ作りを見直さなければならなかったということではないだろうか。今後サニーの名前が復活する可能性は低いと思うが、今ある歴史ある車名は何としても守って欲しいと思ってしまうのであった。