車検時のヘッドライトの検査基準が厳しくなった
いまのクルマのヘッドライトのレンズは、樹脂製(ポリカーボネート製)が主流。軽くて、デザインの自由度が高いなどのメリットがある反面、長年使っていると紫外線などの影響で樹脂が劣化し、表面が黄ばんだり曇ったりしてくる。
この黄ばみや曇りは、見た目も古臭くなって、オーナーにとっては頭の痛いところだが、それ以上に保安基準に引っかかり、車検に通らなくなることがあって近年問題となっている。
というのも、じつは平成27年9月から、車検時のヘッドライトの検査基準が変わり、光軸(エルボー点の位置)と光量が以前よりもかなり厳しく審査されるようになったからだ。樹脂製のヘッドライトが黄ばんだり曇ったりすると、エルボー点がボケてしまい、車検で不合格になるケースが増えているというわけだ。
もうひとつの問題は光量。現行の検査では、ロービーム(すれ違い灯)で、1灯につき6400カンデラ以上の明るさという基準があるが、劣化し黄ばんだレンズになってしまうと、そこで光が遮られて、十分な光量を照射できないことになる。