アイドリングストップでどのくらい燃費は向上するのか
信号待ちなどの停止中エンジンを止め、燃費向上に貢献するアイドリングストップは今や当たり前の装備である。しかし、その流れとは対照的にRAV4やヤリスといった最新のトヨタ車のガソリン車にはアイドリングストップが付いていない。このような動きもあり、改めてアイドリングストップの効果をいくつかの方面から考えてみよう。
このテーマを検証するために同じパワートレインでアイドリングストップのありなし両方があるクルマを探したのだが、そういったクルマは少なく、該当するのはトヨタ・アルファード&ヴェルファイアの2.5リッターガソリンFFと1.5リッターエンジンのマツダ・ロードスターソフトトップのMT(後者は減速エネルギーをバッテリーに貯め、オルタネーターの負担を減らし燃費を向上させるi-ELOOPも含まれる)くらいだった。
2台のカタログ燃費でのアイドリングストップありなしの燃費は以下の通りだ。
クルマによる違いもあるにせよ、2台のカタログ燃費を参考にするとアイドリングストップによる燃費の向上は総合して5%、もっともアイドリングストップによる燃費向上が大きい市街地で10%といったところだ。しかしリアルワールドでは室内環境の維持のためクーラーやヒーターを作動させるので、停止してもアイドリングストップできない場合も多々あり、現実的にはアイドリングストップによる燃費向上はさらに少なくなるだろう。