アイディアは良くても実際は使いにくいものも
軽自動車の当たり年だった2019年に続き、2020年はホンダ・フィット、元トヨタ・ヴィッツのヤリス、年末近くに発売か? と噂される日産ノートなどなど、コンパクトカーの当たり年になりそうですね。軽やコンパクトカーは女性ユーザーが多いこともあって、「女性のことを考えてくれたのかな?」と思う装備や、インテリアコーディネートがたくさん見られます。
それは女性としてはとても嬉しいことなのですが、なかには実際に使ってみるとあんまり使えなかったり、「そうじゃないんだよね」と感じる装備もチラホラ。今回はそんな、ちょっと残念な装備たちをチェックしていきたいと思います。
1つ目は、一時期の軽やコンパクトカーには付いてないクルマはない、と言ってもいいほどだった、コンビニフック。男性の皆さんは、出先のコンビニで買ったものをちょっと引っ掛けておいたり、中身を出してゴミ袋代わりにしたりと、けっこう便利に使っているようで好評ですよね。確かに、女性だっていろいろ引っ掛けたいものはあるんです。でも、それはコンビニ袋じゃない。だって、もし誰かに見られたらガサツな女と思われちゃうし、恥ずかしいじゃないですか。
女性が引っ掛けたいのは、本当は毎日持ち歩いてるバッグです。でもそれは、持ち手が太いし中身も重いから、細い持ち手と軽い中身を想定したコンビニフックじゃ、耐えられないんです。一度、自分が持ち歩いてるバッグの重量を測ってみたら、3kgありましたからね。コンビニフックはだいたい耐荷重が1kg~2kgなので、ダメなんです。せっかくフックをつけてくれるなら、もっと太い持ち手に対応していて、せめて耐荷重3kgにしてくれたら嬉しいですよね。ただ、7月1日からレジ袋の有料化がスタートすることもあって、このコンビニフックという装備そのものが、いずれ消えていくものかもしれません。それはそれでちょっと寂しいですね。
2つ目の残念な装備は、軽自動車に多いプッシュオープン式のドリンクホルダーです。これだと名前のとおり、本当に飲み物を置くことにしか使えないんですよね。と男性に言うと、「なんで? 飲み物が置ければいいじゃん」と不思議がられるんですが、そこが違うんです。
女性は飲み物だけでなく、いろんなものを置きたいのです。車内が乾燥するから時々リップクリームを塗りたいし、髪を留めていたバレッタをちょっと置いておきたい時もあるし、夕方になってむくんできたら指輪をはずしたくなったり、耳が痛くてイヤリングをはずしたり。そういった、小さくて紛失しやすい小物たちを置くのに、ドリンクホルダーがうってつけなわけなのです。それなのにプッシュオープンタイプのドリンクホルダーは、側面に穴が空いてしまうためそうした小物を置くのに適しません。大きなスペースに入れたら後で探すのが大変だし、女性はとても困ってしまうのです。だからドリンクホルダーは、小物入れにもなる固定式がいちばん、と女性は思っているはずです。