「ちょい乗り」はクルマへのボディブロー! ダメージを受ける場所とは (2/2ページ)

すぐにダメになるわけではなく数年経過したころに違いが出る

3)ミッション

 マニュアル、ATやCVTなどもフルードの温度は適温がある。低いと所定の性能が発揮されないのはエンジンと同じ。

4)オイル

 上のエンジンやミッションにも関係してくるのだが、適正な油温になってこそ、オイルの性能は発揮される。オイル自体にもダメージは大きくて、油温が中途半端にしか上昇しないとスラッジが発生しやすくなる。エンジンが常に止まったり、かかったりを続けるハイブリッド車のオイルが汚れやすいのと理由は同じだ。

5)触媒

 これは直接痛むわけではなく、性能が発揮されず、環境に悪いというのが正確なところ。触媒はある程度温まらないと排ガスの浄化機能が発揮されないのがネックで、各メーカーともエンジンにできるだけ近づけたり、最近ではグリルシャッターを装着するなど、早く温めるための工夫をしている。もちろんちょい乗りだと、暖まり切る前に止まってしまうので、触媒がもつ本来の性能が発揮できない。

 以上、触媒は別として、クルマやパーツにストレスがかかる4つの項目を紹介したが、すぐにダメになるわけではないのが注意したい点。じわじわと蓄積して、何年後、何万km後に違いとなって現れてくる。

 少しでも防止するためには、手間やガソリンをそれほど消費しない程度に、ちょっと遠回りするといい。止まったままで長時間暖機するのは暖まりきらないし、環境にも悪いので避けるようにしたい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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