じつはNSXは販売目標をしっかりクリアしていた
2019年12月から商談がはじまった2020年モデルについては年間目標台数が公表されていませんが、アメリカで生産されるNSXについて日本向けの割り当ては100台という話が発売初期のころからささやかれています。NSXの販売台数については非公表というのがホンダのスタンスのため、完売したという2020年モデルが100台だったのかどうかは不明ですが、その規模での販売目標をクリアしたというニュアンスの回答を得ることもできました。
絶対的には少ない台数かもしれませんが、NSXの販売は計画どおりに推移しているといえます。なお、これまた噂レベルですがナンバーを付けずにガレージに保管しているコレクターの数も、ひとりやふたりではないといいます。つまり登録台数を調べたとしても、本当の販売台数はわからないというわけです。
ちなみに、アメリカ・オハイオ州にあるホンダの専用工場がNSXを生産できる能力は8台/日、年間でも1500台程度でしかありません。日本仕様は右ハンドルで、ウインカーレバーも右にあるレアな仕様ですから、日本割り当て分を増産する余裕はないといえます。
たしかにNSXの販売状況をみると、絶対的な台数は少ないかもしれません。だからといって不人気で売れていないという評価をするのは間違っています。半年ほどで年間の販売目標をクリアしているのであれば、市場からは支持されているといえるからです。
そもそも、フェラーリやランボルギーニといったブランド全体の販売状況と、NSXという単独車種の販売台数を比較すること自体がナンセンスですが、そうしたスーパーカーが売れているという日本の市場トレンドにNSXもしっかり乗っているといえるのです。