期間内なのにツヤが消えた? 意外と難解なクルマの「ボディコーティング寿命」の見極め方 (2/2ページ)

指定よりも少し早めの再施工がオススメ!

 たとえばオイルで考えると、交換時期は1万km毎の指示だとしても、5000km超えたあたりで音が大きくなってきたり、フィーリングにがさつきが出たりすることはある。しかしその時、エンジン内部の表面被膜は落ちてきていても、問題のない性能は確保されている。クルマ好きなら5000kmで交換するし、実用性重視でランニングコストをしっかりと想定するなら指示通りの1万kmで交換するだろう。つまり、どこで交換するかという判断は人それぞれということだ。

 同じことはコーティングにも言えて、バリバリに撥水しないと意味がないと考えるか、ある程度効果が薄れてきたときを寿命とするかは人によって異なってくる。ただメーカーや施工元が発表している持続期間というのは、先にも紹介したように限られた試験環境から算定されたもの。実際は紫外線や水分だけでなく、排気ガスや走行風に混ざるゴミや汚れによっても被膜はダメージを受けていくので、発表されている期間よりも短くなることが多い。また、施工技術や施工前の状態、メンテナンス状況(被膜の補充)にもよるが、これはコーティングに限らず、生活まわりのいろいろなアイテムでも言えることだろう。

 実際の寿命の判断、再施工の見極めとしては、水弾きやツヤが落ちてきたなというタイミングがベスト。ついに効果がわからなくなったという時点でも、被膜は残っているのでその時点でも磨き直して古い被膜を取り除き、再施工すれば十分だろう。また発表されている持続期間を目安にするなら、安全マージンを考えて7割ぐらいのところを寿命とするといい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

-

愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
趣味
レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

新着情報