ハイブリッド車の先駆者がなぜ? トヨタがプラグインHVや電気自動車に消極的なワケ (1/2ページ)

HVでは大成功を収めたトヨタ

 世界的な電動化のなかで、トヨタは電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の導入に慎重な動きをしている。

 トヨタは、世界で最初に量産ハイブリッド車を発売し、電動化への動きを先導した。これに、国内ではホンダと日産が続いたが、欧米の反応は鈍かった。ことに欧州は、エンジンとモーターの両方を搭載することを不合理だとし、ガソリンエンジンに比べ効率がよく、耐久性にも優れるディーゼルエンジンの拡販に努めた。一方で、フォルクスワーゲンによる排ガス浄化の偽装が発覚し、また都市部での大気汚染も進んだことで、一気に方針転換して、EVとPHEVの導入へ積極的になった。

 米国も、テスラが象徴するように、電動化への動きを強めようとしている。ことにテスラは、中国やドイツにも生産拠点を設け、EV攻勢を強める姿勢にある。ドイツ市場では、メルセデス・ベンツのSクラスよりテスラ・モデルSのほうが販売を伸ばしているとさえいわれる。

 過去20年ほどのなかで、トヨタはHVで着実に燃費改善を進め、燃費の向上はCO2排出量削減にも貢献している。HVは、技術としての進化を続けながら原価低減などの面でも効果を上げているに違いない。したがって、初代プリウスが登場した当時は採算が合わなかったはずだが、現在では十分に利益を上げられる環境対策となっている。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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乗馬、読書
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池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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