軽自動車には便利なアイデア機能が豊富にある
4)コンビニフック
そして4つ目は、装備されていない日本車を探す方が難しいかもしれない、コンビニフックです。名前の通り、コンビニやスーパーで買い物をしたビニール袋をそのまま引っ掛けるためのフックで、小さめのポーチや持ち手が細いトートバッグなどもかけられるので、何かと重宝している人も多いことでしょう。ビニール袋をかけて、ゴミ箱がわりにしている人もいますよね。
ただ、日本もレジ袋の有料化が進んでいるので、今後このコンビニフックがどうなっていくのかは、興味のあるところです。せっかくなら、エコバッグがかけられるような、もっと頑丈なフックに進化するといいですね。
5)シート下の収納スペース
5つ目は、スズキの軽自動車やダイハツ・ムーヴキャンバス、ホンダN-WGNなどに装備されている、シート下の収納スペース。スズキの軽自動車では、助手席の座面を引っ張りあげると、持ち手付きの大きな収納バスケットになっているし、ムーヴキャンバスは後席のシート下が、引き出し式の収納ボックスになっていて、細々したオモチャやドリンクなどもしまえます。
N-WGNは、後席の下全体がまるっと収納スペースになっているので、長傘まで入れることが可能。こうした収納スペースの凄さは、日本の軽自動車が最強だなと思います。
6)傘立て
次に6つ目は、多くはありませんが雨の日に大助かりな装備として、トヨタ・ポルテ/スペイド、スズキ・ワゴンRなどに装備されている傘立てがあります。車内での濡れた傘の置き場所って困るんですよね。ポタポタと雨粒がフロアマットに染み込んでいくのって、なんかイヤです。カー用品店ではたくさんの種類の傘収納袋が販売されていますが、多くがヘッドレストやグリップに引っ掛けるタイプで、ちょっとジャマだったりします。
そこはやっぱり、純正だとスッキリしていますね。しかもワゴンRの傘立ては、雨水が外に排水される工夫まであるんです。輸入車にも折りたたみ傘を入れるポケットがある高級車などもありますが、ここまで便利な傘立ては、細やかな日本人ならではだなと感服です。
7)車検証専用収納ポケット
さて、ラスト7つ目は日産デイズ/ルークス、三菱ekクロス/ekクロススペースで登場した、車検証専用の収納ポケットです。デイズとekクロスは助手席側のドアインナーパネルに、ルークス/ekクロススペースには助手席のシート下の引き出し収納を出すと、一段下にまるで隠しポケットのように装備されています。
これは、通常はグローブボックスに入れるのが一般的な車検証ですが、軽自動車はスペースが限られるため、車検証だけでグローブボックスが満杯になってしまうんですね。そうすると、本当に入れたいものが入らない、という使いにくさを解決するために、開発者が知恵を絞ったもの。こういう「使う人のことを真摯に考えた装備」を生み出す心というのが、日本人は本当に素晴らしいなと思います。
というわけで、いかがでしたでしょうか。世界のクルマはそれぞれ、国ごとに特色があるものですが、日本が誇れるのはやっぱりこうした細やかな「おもてなし」装備の数々です。これからも、こうした日本人らしい優しさとアイデアで、感動するような装備が誕生することを楽しみにしたいですね。