軽油にも仕様違いが5種類存在している
ちなみに軽油の最重要性状は流動点といわれている。流動点とは、潤滑油分野で用いられる液体の低温流動性を示す数値のことで、軽油はJIS規格により、流動点の違いで5種類に分類されている。
特1号軽油 流動点+5℃以下
1号軽油同-2.5℃以下
2号軽油-7.5℃以下
3号軽油-20℃以下
特3号軽油-30℃以下
よく、「スキーなどでディーゼル車で寒冷地に行くときは、軽油は現地で給油すること」といわれるのは、同じ軽油でも、厳冬地とそうでないエリアでは、流動点が違うため。
またガソリンの場合、オクタン価という数値があるが、軽油では自己着火のしやすさ、ディーゼルノックの起こりにくさは、セタン価で示される。国内で販売されている軽油は、JIS規格で、セタン指数45(あるいは50)以上となっており、通常53~55程度のものが供されている。
というわけで、ホントはあまり軽くはない軽油。国内でも欧州のように「ディーゼル」と呼べばいいと思うのだが、いまのところ改称される予定はないようだ。余談だが、ディーゼルとは、ディーゼルエンジンを発明した、ドイツ人のルドルフ・ディーゼルの名前が由来だ。