アルコールや塩素系漂白剤で部品が破損してしまうことも
もちろん換気も重要だ。大雨でない限り、走り出してしばらくは窓を全開にして換気するのもウイルス対策として効果があるとされている。
では、STAY HOMEで時間があるから、車内の除菌をしっかり行いたいという場合はどうするか。その簡単な答えを愛知トヨタのディーラーが紹介しているので、ここでも紹介したい。使うものは1リットルの水と、台所洗剤などの中性洗剤、小さめのバケツ、タオル2枚だけ(ゴーグル、ゴム手袋着用)。じつは、愛知トヨタによると、ウイルスの除菌に効果があるとされているアルコールや家庭用塩素系漂白剤を車内に使うと部品が変色したり、破損する可能性があるとのこと。
そこで車内に使っても安心な除菌方法として紹介しているのが、1リットルの水またはぬるま湯に、ペットボトルキャップ1杯の中性洗剤を混ぜた(1%希釈)溶液を作り、タオルなどで絞り、車内のあらゆる部分を拭いていくというものだ。とくにステアリング、シフトレバー、ドアインナーオープナー、ドア内張り、ナビゲ―ション、スイッチ類、トランクオープナーレバー、給油口オープナーレバー、さらに車外のドアオープナー、給油口など、手の触れる可能性がある部分を重点的に行いたい。注意点としては、窓、ドアを開けて換気しながら作業することと、絶対に液剤をスプレーなどに入れて直接噴射して使わないことである。
中性洗剤希釈液による除菌清掃が終わったら、できれば新しいタオル(2枚目)をきれいな水で固く絞り、洗剤分を拭きあげていき、最後にしばらく換気(乾燥)したら完了。時間にして10~20分で済む、簡単かつ、アルコール(エタノール)のように、今、手に入りにくい特別な材料なしで行える車内の除菌である。
中性洗剤の希釈液は必ず余るはずだから、ペットボトルに入れて「消毒剤」とマーキングし、子供などが手の届かない場所に保管しよう。玄関ドアのレバーや、壁のライトスイッチなど、家庭内でさまざまな場所に使うことができる。
そうそう、帰宅後、まず手洗いする際に使う、以前は簡単に手に入ったハンドソープや手指の消毒剤が今は超品薄状態。しかし、それがなくても手指の消毒はできる。無添加の石鹸を使えばいいのである。それなら1個100円ぐらいで、コンビニやスーパー、100均、ドラックストア、通販で入手可能。入念な手洗い後は、ハンドタオルの使いまわしではなく、すでにドラッグストアなどで大量に販売されるようになったペーパータオルで拭けばより安心だろう。
そんな車内の除菌は、これからしばらくは続くであろう、新型コロナウィルスとの戦いに不可欠な作業となりそうだ。入手困難な特別なアイテムは必要ないから、ぜひ今日にでも実践していただきたい。