都市部におけるクルマ離れに終止符!?
となれば、アフターコロナの時代には、感染拡大の第二波、第三波に備えることにもなるし、さらにその後も新型コロナウイルスのような、新型ウイルスの登場に備えなければならないだろう。そうなると、今回のことで日本政府や地方自治体が十分な対策を打ってくれなかったのだから、多くの国民は生活防衛意識を強めていくことになる。そして、そのひとつとして、消費は極力おさえてまとまったキャッシュは手元に置いておくという行動が顕著になるのではないかと言われている。そして、その流れのなかで、新車購入時でもローンの利用がいま以上に多くなるのではないかと考えられる。
もともと、一般的な軽自動車でも値引きなしの状態で支払総額が200万円近辺になるのが珍しくないほど、ここ最近の新車は割高イメージが目立っている。そのなかで残価設定ローンの利用で月々の支払い負担を軽減し、電気代などの光熱費のように月々の生活費の一部ととらえるひとが多かったが、それがアフターコロナの時代にはさらにその考え方が浸透していきそうである。すでにアメリカでは一部富裕層が小切手を切って購入する以外は、ローンやリースの利用がほとんどだ。またたいていの人がローンを使って新車を買うというASEAN諸国も多い。
少し前には都市部におけるクルマ離れが話題となった。クルマを個人所有せずに、電車やバスなどの公共交通機関を積極的な利用や、カーシェアリングで事足りるとされた。しかし、公共交通機関もカーシェアリングの利用もアフターコロナの時代には、感染リスクを考えると、これらの積極利用に抵抗を示す人も目立ってくるだろう。そこでクルマの個人所有、そして利用拡大への回帰という現象も都市部では目立ってくるかもしれない。
さらに、ハードルが高く時間がかかるかもしれないが、今後はオンライン商談というものの普及も進んでいく可能性もある。
アフターコロナの時代を、地球が別の星になると例えるひともいる。そのスピードはともかく、カーライフも時代の波に乗り遅れないような変化が必要とされることは間違いない。