閉め切った状態でもある程度の通気性は確保されている
むかしのクルマと違って、いまのクルマは気密性が高い。なぜなら気密性が高いほど、車内の静粛性が保てるからだ。
しかし一方で、乗員が呼吸するために、空気を外から取り入れ、換気をする必要があるので、チェックバルブ(逆止弁)などの通気口がいくつも開いている。
JAFが行った「水没車両からの脱出」という実験を見ると、クルマが沈むほど深い水深のところに入ったクルマは、約2分で車内の足元まで浸水し、5分後にはハンドルが沈むほど水が入ってきている。
乱暴な言い方だが、水がそれだけ入ってくるということは、窓などを締めきって送風やエアコンをオフにしていたとしても、酸欠にならない程度の通気性は十分あるといっていい。
実際、窓を閉め切って空調を止めて車中泊をしたからといって、酸欠になりかけたという人はほとんどいないはず(大人数を避けたり、窓を少し開けておく方がベターなのは言うまでもない)。