見た目の派手さはなくても操縦性や乗り心地の高さはバツグン!
最近、若者のクルマ離れ、今のクルマはつまらない……なんていうフレーズを聞くことが多くなった。確かに、後者でいえば、クルマの性能が飛躍的に上がり、同時に走りの質が均一化されてきたことで、かつてのように突出した性能を持つクルマが見出しにくくなったのが、その要因のひとつではないだろうか。
しかし、今のクルマはつまらない……という思い込みに反する、スポーツカーじゃなくても運転が楽しいクルマはあるものだ。
1)スズキ・スイフトスポーツ
まずはスズキ・スイフトスポーツだ。ファミリーコンパクトと言えるスイフトのスポーティーバージョンだが、その走行性能は欧州ホットハッチを彷彿させるパフォーマンス、走りの質感の持ち主。パワーユニットは1371ccのダウンサイジングターボエンジンで、スペックはVWゴルフ7 ハイラインに匹敵する140馬力、23.4kg-mというもの。
最高出力こそそれほど驚くほどの数値ではないものの、車重が979~990kgと軽量で、なおかつ6速MTが用意され、トルクが23.4kg-mもあるため、まさにホットハッチと呼んでいいスポーティーなパフォーマンス、速さを発揮してくれる。合わせて、操縦性のリニアでファン。見た目に派手さはないものの、運転の楽しさを欧州コンパクトホットハッチ的に楽しめること請け合い。しかも廉価だからグッドだ。
2)トヨタ・カローラスポーツ
カローラというと国民車的イメージが強く、走りの楽しさと無縁のように思いがちだが、TNGAを採用した最新のカローラスポーツは、その名のとおり、欧州でVWゴルフなどとガチで戦うトヨタ渾身のスポーツハッチバックモデルに仕上がっている。とくに操縦性、乗り心地は秀逸で、カーブを曲がるときのライントレース性は素晴らしいの一言。まるでスポーツカーのような低重心感覚、正確なハンドリングを味わせてくれるのだ。
HVとともに1.2リッターターボ、そして国内トヨタ初のiMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)の6速MTを採用。エンジンそのものの高揚感、気持ちよさという点では高得点を付けられないものの、走りの楽しさは、カローラというネーミングから想像もできないほどのレベルにある。