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見た目をきれいにするワケじゃない! クルマの「バッテリー洗浄」って何?

見た目をきれいにするワケじゃない! クルマの「バッテリー洗浄」って何?

硫酸鉛が結晶化して溜まる「サルフェーション」の対策になる

 カー用品店のバッテリーコーナーで見かけるのが、バッテリー内部洗浄や性能復活を謳ったケミカル。錠剤タイプが多く、バッテリー上部から入れて使う。また、ディーラーなどのピットサービスでも同様のものがあったりもする。けっこうな種類が出ているが、実際のところ効果はあるのだろうか?

 バッテリー内部洗浄や性能復活でのカギとなるのが、サルフェーションという現象だ。バッテリーというのは理科でも習った電気分解の原理を利用して、電気を溜めたり、出したり、つまり充放電をしている。その放電をする際に出るのが硫酸鉛で、結晶化して少しずつ溜まっていく。これがサルフェーションという症状だ。

 硫酸鉛は充電すれば消えて行くのだが、乗らないで放置していると、結晶化が進んで内部の電極板に付着。結晶は電気を通さないので、サルフェーションが進むと性能が落ちてしまう。バッテリー劣化の原因のほとんどはこのサルフェーションによるものだし、性能の優劣は発生のしにくさによる。ちなみによく乗るクルマはバッテリーの持ちがいいというのはサルフェーションが進みにくいからだ。

 バッテリーのなかに発生するアカみたいなものと思えばいいのだが、これを落とすのがバッテリー内部の洗浄剤だ。ただし、最近ではメンテナンスフリー化が進み、補充の穴も開いていないが、その場合は電気的に落とす方法もある。小さなボックス状のものをバッテリーのプラスとマイナスにつなげるとパルスを発生して、電気的な振動によって落としてくれるというもの。

 また、充電がされれば発生しにくくなるので、駐車時常時接続タイプやソーラーパネル式の充電器をつなげておくのも効果的だ。

 バッテリーの価格は最近高くなる傾向にあるので、液量チェックや端子の点検なども含めて、メンテをしっかりしつつ、放置することなく、たまにはある程度の距離を乗るなどして、できるだけ長く使うようにしたい。

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