価格が高くても税金やランニングコストで実質お得になることも
またクリーンディーゼル搭載車は、クリーンエネルギー自動車に含まれるため、燃費数値に関係なく購入時に納める環境性能割と自動車重量税が非課税になる。ハイブリッドの場合は、燃費基準の達成度合いが低ければ税金を徴収されることもあるが、クリーンディーゼルはすべて非課税だ。
たとえばメルセデス・ベンツCクラスセダン ローレウスエディションの場合、1496ccガソリンターボを搭載するC200の価格は613万円、動力性能と燃費が両方とも向上する1949ccクリーンディーゼルターボのC220dは639万円だ。
C220dの価格は26万円高いが、環境性能割と自動車重量税は非課税になる。C200は両方の税額を合計すると約15万円だから、税額の違いで実質差額は11万円に縮まる。排気量が違うため、自動車税はガソリンターボのC200が年額5500円安いものの、動力性能と燃費性能に対する実質価格では、ディーゼルのC220dが明らかに割安だ。このように高価格車ほど環境性能割も高額になるため、非課税になるディーゼルの割安度が際立つ。
逆に価格の安いコンパクトカーは、税額も全般的に安く、ノーマルエンジンでも燃費が優れる。従ってハイブリッドやディーゼルよりも、ノーマルエンジンが買い得だ。ハイブリッドやディーゼルのメリットは、ボディが大きく、重くなるほど増えてくる。
2019年10月1日以降の登録では、自動車税が安くなり、この引き下げ額は小排気量ほど多い。1000cc以下は4500円安くなって年額2万5000円だから、15%値下げされた。逆に2501cc以上は一律1000円の値下げにとどまり、2501cc以上3000cc以下は5万円で、値下げ率は2%だ。
以上のように、価格の安いクルマでは小排気量のノーマルエンジン車が買い得になる。逆にエンジン排気量が2001cc以上の車種では、ハイブリッドやクリーンディーゼルも検討したい。