70年前に登場した初代から大きく形を変えていない!
スポーツカーメーカー、ポルシェの代名詞と言えば911。そのスゴいところは、デビューした1963年から基本フォルムを変えることなく今に至っていることです。70年近くも前に出た初代モデルと現行型が、サイズこそ違えど何も知らないひとにもわかるくらい同じカタチをしたクルマって、スポーツカーであれセダンであれほかには皆無ですから、これは驚くべきことですよね。
しかも911は、今なおスポーツカーのベンチマークとして君臨し続けているのですから、ますます感心させられるばかりです。一体なぜ世界で911だけが、基本フォルムを変えることなく長年作り続けられ、そして進化し続けることができているのでしょうか?
無論、ファンの期待に応えるために変えない、変えられないという側面があるのは確かです。実際、ポルシェは過去に928や924など、次期主力と見据えた違ったカタチのモデルを世に出してきました。しかし結局カリスマ的な存在の911に置き換わることはできず、ポルシェも80年代には腹を括って、911を柱として力を注いでいくと改めて決断します。
そして911は、誰もがひと目でそれとわかるデザイン、そしてハードウェアの基本的なレイアウトは変えないまま進化を続けてきました。現行の形式名992は、通算8世代目の911となります。さらに、ポルシェはむしろ911のイメージを活かしたボクスター、カイエンなどの新カテゴリーの車種を投入することで、今に至る大成功を実現するのです。
もちろん、見た目だけが911のあのカタチの理由ではありません。