今後新車オンライン販売に結び付く可能性も
中古車の供給体制を支えるため、トヨタは中古車流通についてもメスを入れる。卸売りを担うオートオークションで、トヨタ関連企業2社を使って事業を拡大する。驚きなのは、オークション会場の一部で、トヨタと資本関係にあるダイハツ、マツダ、SUBARU、日野のコーナーを作るという。
トヨタとしては他メーカーモデルの販売について、まずは中古車でトヨタに近いメーカーから始め、その先には全メーカーの中古車販売を仕切る、という腹づもりなのか? そうなれば、中古車販売業界にとっては、まさに100年に一度の大改革である。
こうした中古車市場での大きな動きは当然、新車オンライン販売に結び付く可能性がある。
前段として、日本国内では2020年5月1日からトヨタ店、カローラ店、トヨペット店、ネッツ店での全店舗全車種併売が始まった。一部地域では前倒しされ4月から始まっている。これは事実上の、トヨタ本社主導のトヨタディーラー大再編だ。レンタリース店を含む全国約6000店舗が対象となった。
今後、カーディーラーの在り方が問われる時代となるなか、当然のように、新車オンライン販売導入の議論が本格化する。
すでに中国では、IT大手アリババが運営するポータルサイト「天猫T-Mall」を経由したり、またはネットと電話対応のみでの新車販売が、日系メーカーを含めて始まっている。
日本で、新車をオンラインで購入し、アマゾン専属の配達ドライバーが自宅まで新車お届け。メインテナンスは、全メーカー対応のサービスセンターが対応。そんな時代が、もうじき来るのかもしれない。