圧雪路でもスムースに発進することができた
雪道でまず重要なのは「発進性」だ。コースはフラットな圧雪路で条件は良かったが、電子制御のトラクションコントロールに頼ることなくスムースに発進できた。
ついで旋回性を試す。パイロンを等間隔に置きスラローム走行してみるが、旋回初期の回頭性がレスポンスよく、安心感がある。ステアリング操舵角が大きくなると徐々に応答性が低下し雪道での限界をドライバーが認識できるようになっている。速度を落としてコントロールすればライントレース性は維持でき、スピンしたりアンダーステアに悩まされたりすることもない。
オールシーズンタイヤは雪道用に特化されたタイヤではないので、あまり高い雪道グリップを与えることは返って安全性の面で問題となる。徐行速度なら問題なく走れる性能であることがドライバーに過信を与えず丁度いい、と言えるのだ。
いっぽう4S AW21は乾燥舗装路では通常のタイヤ同様にレスポンスとグリップが発揮され、ウェットにも強い。夏用タイヤとしては過不足ない性能が授けられている。
ブルーアース4S AW21を装着していれば、一冬に一度か二度しか降雪に見舞われないような地域のドライバーにとって大きな安心感を与えてくれるだろう。ただ雪深い地域へ出かける時はタイヤチェーンを携行することは忘れないでもらいたい。
地球温暖化の影響で今後も暖冬が続くと見込まれている。オールシーズンタイヤの存在はこの時代に適していると言えるのだ。