オイルショックの時代に日本車は世界で評価されはじめた
ずいぶん前から、海外では「日本車は壊れない」と言われてきた。逆の言い方をすれば、日本車以外のクルマはよく壊れる、というイメージを持っている外国人が多い、ということだ。
もちろん日本車でも、メインテナンスをしっかりしなければ、壊れる。だが「壊れない」と、神話のように語られるほど日本車の評判が高い国が多い。
ここまで来るには、先人たちの血のにじむような苦労があった。
まず、アメリカでは、60年代までの日本車はアメリカ人にとってショッピングリストに載ることは極めて少なかった。一度乗ってみよう、とも思われないほど、日本車の知名度は低かった。
状況が大きく変わったのは、70年代だ。排気ガス規制とオイルショックによって、それまでの大排気量エンジン主体だったアメ車の商品性が小型車重視へと大きく転換した。
そうしたなか、ホンダの排気ガス対応システムCVCC搭載の「シビック」や、小型スポーツカーの「フェアレディZ」が人気を博した。