女子旅を盛り上げ男の趣味をサポート！三菱eKスペース&eKクロススペースの軽自動車に収まらない魅力

大人のアウトドアも様になる！　ターボモデルは余裕の走り

　スーパーハイト系ワゴンにデリカ譲りの押し出しの強いフロントマスクを奢ったeKクロススペースは、かなり力強く男性向けに感じるのはボクだけだろうか？　兄弟車となるルークス含め、唯一ルーフレール（メーカーオプション設定）を装備するその世界観は、アウトドアにもよく似合いそうだし発展性も期待できる。そこで、eKクロススペースでソロキャンプに向かう。いま孤独な大人の間では流行りらしいが、果たしてうまくいくのか？

乾ひかりと星美香子が三菱ekスペース、橋本洋平が三菱ekクロススペースを試す画像はこちら

　今回はそんなeKクロススペースのなかでもトップグレードとなるTというターボモデル。スーパーハイト系になり、背が低いeKクロスに比べれば100kgほど重くなっているこのクルマなら、やはりターボは有難い。走り出せば街なかから力強く、俊敏に走ってくれるからストレスフリーだ。高速道路に入り、料金所からのフル加速を行ってみるが、そこでは速すぎると感じるほどに余裕の走り。遅いクルマをかわす際の追い越し加速だって、瞬時にスピードを上げられる。軽自動車だから高速が苦手、なんてことは一切ない。

　というより、むしろ快適だ。ドライブをアシストしてくれるマイパイロット（一部グレードにメーカーオプション）は、オートクルーズを入れた状態で車線をクルマが読めるような状況であれば、設定した車間距離を保ち、ステアリングをドッシリとキープしながら巡行してくれる。ステアリングに手を添えているだけで、目的地までストレスなく走れるその作りはなかなか。

　ライバル車はまだ速度30キロ以下では追従しなかったりするが、それを全車速で行えるようにしたことは、まさにクラストップの作りといっていいだろう（LKAは先行車がいないと、50km/h以下で解除）。リラックスして運転することができ、背が高く開けた視界で普段とは違った世界を優雅に眺めていられるところが良い。

　ドライブをアシストするといえば、デジタルルームミラー（一部グレードにメーカーオプション）も今回のような大荷物になる時には役立ってくれる。後席がいっぱいになり、後方確認がしにくい状況になった時でも、外部に設置したカメラによって、クリアな視界をルームミラーに展開してくれるのは有難い。これは狭いキャンプ場に入ったときにも、アラウンドビューをそのミラーのなかに展開することで、周囲を岩などに引っ掛けずにクリアするのに役立っていた。

　また、eKクロススペースならではといって良いヒルディセントコントロールも、キャンプ場では有難いと感じた。スイッチを押せば速度約4~20km/hの範囲でクルマが速度を自動的にブレーキをコントロールしてくれる。岩場に降りるような急斜面では、ブレーキペダルを触ることなく、安全にゆっくりと下りられるところが嬉しい。

　こうしてようやくソロキャンプ開始。折り畳みの椅子や机、そしてテントを出して自然のなかでコーヒーでも飲めば、なかなか優雅な時間がやってくる。普段は家族と出かけることばかりだけれど、たまには一人になるのも悪くない。eKクロススペースとそれらをセットで見れば、たしかにアウトドアに似合っているし、このオリーブグリーンメタリックとホワイトソリッドの2トーンのカラー（有料色）も自然に溶け込んでいるように感じる。それを振り返って見ているだけでも盛り上がってくる。こんなことなら、バーベキューセットでも持って来ればよかった……。

　ただ、ここまで楽しんだ後にやってくるのは後片付け。お店を広げてしまったものを再び収納するのは厄介だ。それぞれを上手く畳めないアウトドア初心者は、とりあえずコンパクトにしてクルマに放り込みたくなってくる。落ち葉などが張り付いたテントだって、いちいち拭き上げるのも面倒。

　そんな時に役立ってくれるのが、樹脂ラゲッジボード&PVC後席シートバック（一部グレードにメーカーオプション）だ。汚れたものを放り込んでも、簡単に拭き上げることができるこの装備もまた、アウトドアにピッタリ。これなら、冬にはスキーやスノーボードに行ったとしても役立ってくれそうだ。

　ソロキャンプの相棒としては十分すぎる仕上がりだったeKクロススペースだが、さまざまな作り込みを見れば家族で出かけても満足できそうな仕上がりであることはたしか。まず、後席スライド量No.1※でシートが前後に大きくスライドするのはとても便利。加えて左右独立してシートスライドが可能だ。そのため、荷物が多くなっても片側シートを前方にスライドすれば荷室にはかなりの荷物を積載できそう。また前方にスライドした後席シートに子供を座らせれば、運転席との距離も縮まって会話だってしやすいだろう。

※軽スーパーハイトワゴンクラス=全高1700mm以上かつ、エンジンをボンネット内に配置した軽自動車。2020年2月三菱自動車調べ。他メーカーにも同じ数値があります

　また、荷物を両手に持っていたとしても、足をかざすだけで自動開閉可能なハンズフリーオートスライドドアもかなり使いやすい。これは今回のようなキャンプ道具を出し入れする時はもちろん、普段の買い物時だって便利なアイテムとなりそう。Bピラーを前めにして、開口幅を約650mm（※社内測定値）としたことも使いやすさに繋がっている。