ぶつけても擦ってもいないのにキズ？　知らないうちにクルマについているキズの正体と対策 (2/2ページ)

完全には防げなくても予防はできる

　最大限に防止するポイントとしては、止める場所などに気を使うこと。お手入れの際は、スポンジやタオルをできるだけきれいな状態を保ちつつ、作業をする。たとえば、シャンプーがけのときのスポンジは、少し洗ったら、パケツに作っておいたシャンプー水のなかでよく揉んで、異物を排出。再度、ボディを洗う際には泡をたっぷりと立てて、ふんわりと洗うのがコツ。泡がクッションになって、塗装へのダメージを最小限に抑えてくれるのだ。

　すすいだあとの拭き上げも、柔らかい布やセーム革を使用して、こすらず、ボディの上に広げて乗せてスッと引くようにして水分を取り除いていく。ワックスやコーティングをかけるときもゴシゴシと塗り込むのは御法度だ。

　これだけでも、気を使うだけでかなり小キズを防止できる。それでも徐々に増えてしまうのは避けられないので、気になるなら磨いてもらうのもいいだろう。コーティング専門店のなかにはお願いすれば、磨きだけでも対応してくれるところはある。また、一部の純正塗装に採用されているスクラッチシールドと呼ばれる、復元機能がある塗装を選ぶのもいいだろう。これは柔らかい塗膜で、キズで削れるのではなく、凹むのが特徴。時間が経つと凹んだ部分が元に戻るので、小キズを最大限に防止してくれる。

　いずれにしても、なにも考えずに放置したり、なんとなく、お手入れをするのではダメ。できるだけ付けないようにするという意識を常にもつことが大切と言っていい。