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長時間の運転が疲れるのはクルマのせいでもある! 運転疲労が少ない車種の選び方とは (1/2ページ)

長時間の運転が疲れるのはクルマのせいでもある! 運転疲労が少ない車種の選び方とは

車体の大きさや乗り心地、直進安定性などが疲労軽減に効果あり

 運転にあまり慣れていない人はもちろん、ベテランドライバーでも、長距離運転が苦手という人は少なくないはずだ。筆者自身はシニアの領域だが、モータージャーナリストという仕事柄、新車の試乗や撮影などで長距離ドライブする機会はけっこう多い。

 そこで気づくのが車種や装備によって、運転を終えたときの疲労度に大きな差があること(若く元気ハツラツなドライバーならそんなことはないかもしれないが)。長距離、長時間運転をしても疲れないクルマであれば、帰宅後も元気いっぱい。遊びに出掛けたり、すぐに試乗記を書き始められるぐらいの体力、気力が残っているということだ。

 では、どんなクルマが多くの人にとって疲れにくいのだろうか? 個人的な経験では、まずは車体の大きさ、エンジン排気量の余裕、そしてフラットで快適な乗り心地、車内の静かさ、そして直進性の安定感にあると思う。車体の大きさはそこはかとない安心感、余裕につながり、とくにエンジン性能のゆとり(おもにトルク)は、ストレスのない加速力が得られることもさることながら、走行中のアクセルペダルの踏み込み量が少なくて済み、右足の疲労度低減につながる。当然、高速走行も低回転で走ることができるから、結果として車内が静かになる。車内騒音が大きめだと、やはり疲れる。

 逆に、小排気量でトルクのないクルマだと加速からクルージングまでエンジン回転を高く保たなければならなくなり、アクセルペダル操作による疲労度、車内のノイズが高まるわけだ(ダウンサイジングユニットでターボやハイブリッドシステムが付いていれば、話は別)。高速走行時の安定感という意味では、ビシリと直進し、知らないうちに行っているステアリングの微修正が少なくて済むクルマほど、腕や肩の肉体的疲労度が低減するのは、もちろんだろう。

 乗り心地の良さも長距離、長時間運転での疲労度軽減に直結する。ただし、乗り心地がいいという意味にはフラットかつ姿勢変化の少なさ……が含まれる。たとえば、マツダのほとんどの車種に、ドライバーのステアリング操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし、4輪への接地荷重を最適化してスムースで効率的な車両挙動を実現する世界初の制御技術=G-ベクタリングコントロールが備わっている。実際にクルマ酔いしにくくなり、またドライバーと乗員の疲労低減に貢献してくれる技術として認められている。

 マツダMAZDA3のシートにも注目で、骨盤を立てる姿勢を補助してくれる形状、機能を備え、正しい運転姿勢がとれるとともに、頭部の無駄な動きを最小限に抑えてくれるため、路面変化による視線の上下移動量が低減し、それが運転の疲れにくさに直結するのである。つねに視線が動くようなクルマは、やはり疲れやすいのだ。

 もちろん、シートのかけ心地はドライバーとシートの相性によっても決まる。ボクが快適に座れるシートでも、身長、体重、座高の違うドライバーにとって快適かは別問題。自分に合ったシート選びも、じつは運転の疲労度低減のために重要なのである。新車購入前のチョイ乗り試乗では、正しいシートポジション(ステアリングの調整含む)をとることと、できるだけ、長距離、長時間、試乗させてもらうこと。チョイ乗りでは問題なしと思えたシートも、いざ購入し、長距離・長時間のドライブを経験してみると、思いのほか疲れる……なんていうこともままある。

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