2代目スズキ・ハスラーは新型NAエンジンを搭載! 見た目以上に進化を遂げたメカニズムを徹底解説 (3/3ページ)

乗る人みんなが心地いいと感じられることにこだわる

 新プラットフォーム「HEARTECT」の採用により、ホイールベースは先代ハスラーに比べて35mm延長された。その延長分をすべて前後席の乗員間距離の拡大にあて、広い室内空間を実現した。また、前後方向だけでなく左右方向でも乗員間距離を前席着座位置で+30mm、前席乗員のショルダールームでは+32mmと、先代ハスラーよりも乗員周囲の空間が広くなっている。

 こうした数値上の「広さ」だけでなく、フロントウインドウガラスの配置や着座位置の最適化により、運転視界特性もよくなっている。フロントドアのパーテーションガラス構造は廃止され、フロントウインドウは前後方向の取り付け位置は先代とほぼ同じながら、左右幅を拡大して視界を広げている。また、前席の着座位置を7mm下げることで、前方上方の視野角も拡大した。

 後方視界に関しては、リヤウインドウ越しの水平視界を拡大し、さらにリヤピラーにクオーターウインドウを新設することで安全確認がしやすくなった。そして、後席に関しては、前席の着座位置を下げつつ、相対的に後席着座位置を高く設定することで、後席乗員の視界特性も向上させている。

 前席の着座位置を下げたことで、乗降時の足付き性が改善されているのもポイントだ。後席についてはリヤステップ高さを2mm下げたことで、さらに乗込みしやすいレイアウトになっている。パッケージングということでは、ホイールベースを延長しながら、最小回転半径を4.6mとし、取りまわし性を確保。15インチという大径タイヤを四隅に配置することで、オフロード走行時などの走破性を高めた。アプローチアングルは29度、デパーチャーアングルは50度と、先代よりそれぞれ1度/4度の拡大となっている。

あらゆる状況で安心を提供する4WD性能

 4WDシステムは、通常走行時では前輪に駆動力を配分し、滑りやすい雪道などでは前後輪に最適な駆動力を配分するビスカスカップリング式が採用されている。路面状況に応じて前後の駆動力を自動配分することによって、安定した走りを実現しながら、4WD車で懸念される燃費性能の低下が抑えられている。また、最低地上高を180mmに設定し、ロードクリアランスをしっかりと確保することで、オフロードを躊躇せず走行できる。

[ヒルディセントコントロール]急な下り坂で車速を適切に制御

 急な下り坂で、ブレーキペダルを踏まなくても自動的に車速を約7km/hに制御することで、ドライバーはハンドル操作に集中できる。

[スノーモード]雪道やアイスバーンで発進をサポート

 雪道やアイスバーンでタイヤの空転を抑えてスムースな走行を可能にする。車速約30km/h以下ではブレーキ制御を併用し、安定したグリップ走行を実現。

[グリップコントロール]滑りやすい路面でも発進がスムース

 空転した車輪のブレーキ制御を早め、かつ強くして、空転していない車輪に駆動力を集中させることで発進をサポートする機能だ。


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