長距離を走り続けるのは疲労の蓄積や集中力を欠くので危険
運転のツワモノを自認するドライバーだと、500kmが上限というのは意外に短いと感じるかもしれないが、長距離を走り続けると目に疲労が溜まってくるし、集中力も保てなくなってくる。また、同じ姿勢をキープすることで腰や肩、首回りが固まってきて不快感や疲労も蓄積される。エンジンのサウンドは心地よいかもしれないが、ロードノイズや風切り音、路面からの振動は疲労の原因になるし、また周期的なバイブレーションは、眠気を催すことにも……。
そういう意味で、1日の最長走行距離はやはり高速道路で500km、一般道で250kmというのはかなり妥当な線だといえる。そのうえで安全にロングドライブを楽しむには、まず前日にたっぷりの睡眠時間をとっておくこと(厚労省の調査では、睡眠5時間未満の運転者は、「ヒヤリハット体験」が2.3倍になるというデータがある)。
もちろんそのほかの体調管理も万全に。運転中は、まずシートに奥深く腰掛けて、首が垂直になるように真っ直ぐ座り、正しいドライビングポジションをとること。
あとはできるだけ一定の速度で走ると疲れにくくなるので、高速道路などでは、できるだけアダプティブクルーズコントロールを積極的に使うのがおすすめ。なおかつ、2時間に1度は10分以上の休憩をとり、外の空気を吸ったり、身体を伸ばしておくこと。
小まめな水分補給も脳への血流量を増やすのに欠かせないので、夏場だけでなく、春、秋、冬でも重要。日差しが強いときは、サングラスで目を守ることも忘れずに。
空気圧のチェックや、タイヤの残り溝、オイルの量など、クルマの基本的なメンテナンスも必須不可欠なのは言うまでもない。ドライブルート、渋滞情報、天気予報などの情報収集も万全にして、安全なロングドライビングを楽しめるようにしよう。