100年前のクルマに乗ることも不可能ではない
クラシックカー、ネオクラシック、旧車……カテゴリーも細分化され、さまざまな呼び名もある旧車の世界。古いモデルに魅力を感じ、旧車を愛車としてカーライフのパートナーにしたいと考えているならば「どの程度、日常使いに対応できるのだろうか」ということを考えるだろう。はたして、日常使いに耐えられるのはどの程度の年式が限界だろうか?
結論からいえば100年前のクルマ、たとえばフォード・モデルTであっても日常使いは可能だ。T型フォードという名称でも知られる、このモデルはベルトコンベアを使った量産化という点でもエポックメイキングな存在であり、また1908年~1927年にかけて1500万台が生産されたことでも歴史に残る存在だ。
こうしたモデルにナンバーをつけて公道を走ることは可能なのだ。もちろん、しっかりと整備されて車検をクリアすることは条件となるが、車検の基準というのは古いモデルについては当時の基準(100年前には保安基準はなかった)を適用するため、現在の基準に合わないクルマでもナンバーを取ることができる。シートベルトがなくても、排ガスが駄々洩れでも公道走行可能である。
その意味では日常使いは不可能ではない。ただし、これだけのクラシックカーを毎日のように乗っていることがストレスにならないかといえば疑問もある。キャビンはほぼむき出しで空調は当然ながらないため夏の暑さは厳しいだろうし、雨の日の視界にも不安はある。