日本を埋め尽くすハイブリッド車が欧州でも伸び! 一方その他海外とは温度差 (2/2ページ)

欧州CO2規制強化が後押ししてPHVやEVの普及が進んだ

 欧州でも、ハイブリッド車が普及し始めたのは2010年代に入ってから。トヨタが2012年にヤリス、2014年にRAV4、2016年にC-HR、2018年にカムリと新型RAV4、そして2019年にカローラでハイブリッド車を市場導入。その結果、欧州でのトヨタハイブリッド車販売台数は、2012年の約100万台が、2019年には1000万台を超える急激な普及につながった。全モデルでのハイブリッド車比率は50%を超えた。

 背景にあるのは、世界でもっとも厳しいと言われる欧州でのCO2規制だ。規制をクリアするため、欧州で主力だったディーゼル車がハイブリッド車、または欧州メーカーで採用が多いプラグインハイブリッド車へのシフトが加速した。

 中国では、新エネルギー車(NEV)政策と企業別平均燃費(CAFE)による、いわゆるダブルクレジットの規制強化によって、EVやプラグインハイブリッド車の普及が促進されてきた。だが、ユーザーへの購入補助金の取り扱いを巡り、NEV普及での足踏みがみられる。

 そのほか、インド、南米、東南アジア、アフリカなど、排気ガス規制が先進国より遅れている国ではこれから、ハイブリッド車の需要が増えていく可能性がある。現状では、ユーザーにとって、通常モデルより割高な高級車という意識が強い。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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